決算書が仕上がって納税も済ませたので、取引銀行にそれぞれ決算報告に伺う予定です。初めて借り入れしてからずっと律儀にやってます。別に行かなくたって構わないし、もしかして迷惑なのかもしれませんが、銀行の取引といっても肌合いが合うか合わないかが全てなので、きちんと計画書を作って簡単に説明できるようにして、その話を聞いて貰えるのかどうかを確認するために訪問するようにしています。
対面する担当の方がどういう意識で仕事をされているのか、貸すときは向こうも私の品定めをしているわけですから、というか最悪なことに連帯保証人なんだし、こちらとしては真剣です(融資が実行されるかどうかは、機械的にプログラムで算出されるわけだが)。
実際、今回それを実感することがありました。この7月末に2行分の借り入れの借り換えを実行したのですが、メインの取引先でも、あまり顔を出さなかった担当の方ではなく、新しい提案を熱心にしてくれた方と取引を実行しました。そうすると、仕事を他行に持って行かれたメインの担当の方が、配置替えになりましたと先週上司の方と挨拶にいらっしゃったので、やっぱりそういうことって大事なんだと再認識しました。今度の担当の方が良い仕事をしてくれる人であって欲しいですね。
ただ、これまでは大手を振って出かけられたのが、今回は赤字決算書を持って行かないといけないので極めて残念です。もちろん心情としても足が非常に重いのですが、それでもきちんと業績回復の道筋を示して堂々と胸張って行かないと、本質的なところで信用を得られないと思っています。今週はこの仕事に集中です。
確かに赤字というのは単に年間決算のタイミングの問題なので、そういうのはたいした問題ではないという認識もあるでしょう。それこそ今や黒字の会社のほうが貴重な世の中なので、そんなに危機的なことでもないという慰めもありがたく頂戴します。が、会社の体質がきちんと収益体質になっているのだったら、何がどう転んでも黒字なんですよ。そこをきちんと見据えないといけないと思っています。
今現在「強いチーム」作りで邁進していることも、それ(収益力アップ)が全てで、社員の労働強化をしようなどとはこれっぽっちも思っていません。いやそんな後ろ向きな考えどころか、そもそも実現したいこと(プロジェクト)が山のようにあり、そのためには人と資金が絶対に必要で、この「強いチーム」作りは、次の展開を見据えた組織の土台作りであり、そこから生まれた収益が次の展開の資金になるわけです。
今期「も」、新しいアイデアの収益化に向けてさらに頑張って取り組んでいます。現在開発が遅延しているSEIHA事業で見据えている収益源泉はかなり裾野が広いものです。先日、河野さんと今後の課題を整理して、この先事業化の加速地点も見えました。
ただし、そこに行き着くまでには、2つのハードルがあります。
1つは、もちろん実態としてのメディアを作り上げ運営すること。ことこの開発に関してはサイトの開発だけでなく、明確に人材の能力開発も意図しています。はっきりいってそれは投資というよりは博打に近いです。そもそも人の潜在的な能力など予め図りようもなく、また確約もなければ日々いろいろな心情の変化もあります。そこに収益化の計算など立ちようもありませんから、ここは愚直に毎日厳密に、今日一日を集中して仕事をする以外に道はありません。
まず現有の人材で高品質なものを短期間で公開する、それが第一目標、それからそのメディアに多くの人を集める(集まるようにする。新しい人材も)、それが第二目標。この2つ目の目標を達成するためには、普通にサイトが作れますとか、その程度の人材では無理です。コミュニティサイトを自ら企画し運営している(規模は問わないし、それは数年間運営したWPやMTの自作ブログでいい)そういう経験がないと勤まらないと思っています。ユーザーを集めるだけでなく、そうやって人材も集めます。
ちなみに、人材を意識して考えるようになって思うことは、仕事に関して社会的経験値が低い人が多いなということ。この場合の仕事というのは、学校出て就職したあとに会社で命じられた業務のことではありません。何か一つ責任をもって、もしくは自分で決めたことに対して、きちんとやり遂げた経験の無い人が多いということ。何でもいいので一山越えた経験があれば、未知の仕事に直面しても、自ら見通しが立てられるだろうし、最低限の約束を守ることができると思うのですが、その段階で挫折する人がこんなに多いのかと、これは社長になって驚いていることの1つです。
それから2つめのハードルは、そのメディアの収益化。運営コストを上回る収益をコンスタントに上げられるのかどうか、そもそも売れるのかどうか。どんなに偉そうなことをいったところで「事業の成果はお客様から得られる」のですから、それがなかったら何の意味もない。会社をやる意味は全くないです。
この収益化は事業を加速させるための次なる直接的な資金調達を考慮する場合に重要な要素となります。アイデアだけでも投資が実行されることもありますが、そのアイデアを実行して収益化に成功していれば、投資家が門前市をなすがごとくは当然として、余計な口出しをされないどころか、さらに加速させるためのバックアップを得られた上で、条件も互角に交渉をすることができると考えています。
今日現在、赤字を抱えていますが、そこまでやって初めてV字回復だと思っていますし、そこまでやります。
幸いなことに、フロアの模様替えをして依頼、社内の雰囲気も一変して、みな仕事に集中していきているように実感します。毎週やっている朝礼もだんだん上向きな雰囲気に変わってきていて、社内で取り組んでいるあまたのプロジェクトの進捗が遅れなくなってきました。
なによりSEIHAプロジェクトが俄然その進捗に緻密さを増してきています。
現状のご報告(2010/10/04) | 制覇 SEIHAプロジェクト公式サイト
もともと、私も取締役萩原も、売り込みが得意なわけではないし、デジカル自体も泥臭い営業をしないでどうやったら社業が向上するのかを考えてこれまでやってきたので、そういったDNAの部分を大切に、この先も当社の今後の動向が見逃せない、そういう状態に持って行って営業していこうと思っています。
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