お 怒らない
い 威張らない
あ 焦らない
く 腐るな
ま 負けるな
昨日、会食の席でご一緒したお茶の先生は、65年もやっておられる先生でした。一見して60前後かなぁと思っていたら70をとっくに過ぎていて母親よりも年上でビックリでした。
65年もやっているということは、戦後間もないころからずっと続けておられるということで、終戦直後の混乱期にお稽古をどうやって続けていたのか、今の若い世代に何が欠けているのか、その一言一言が胸に刺さりました。
その席で、先代お家元の千玄室大宗匠の挨拶を聞く機会を得たのですが、大宗匠が90歳でカクシャクとされ世界中を飛び回っている様子をみるに、高齢化日本のマイナス面ばかりが強調される昨今、焦点を合わせるべきところに戻せば、本当に大事にすべきことが何かに気づかされます。
「それにしても、どうして先生そんなに若々しくていらっしゃるのですか?」と尋ねると、わざわざ手帳を開いて冒頭の言葉を教えてくださいました。この「おいあくま」は聞いたことがありました。しかし、その真意まではわかっていませんでした。
先生は「私にはいろいろとやりたいことがたくさんあって、この先時間があまり残っていないから、いちいち怒っている時間がもったいないので、いつも平常心でいることを心がけている」そのためにいつも”おいあくま”の気持ちを忘れずにいると仰っていました。
とにかく平常心。毎日平常心。確かに先生の話をお聞きしているだけなのに、私の方が穏やかな気持ちになるのがわかりました。また裏返して、いかに自分の腰が高く浮ついているのか、その落差を実感しました。
「怒らない」「威張らない」は決意して相当減ったと思います。家でも暴君の称号は返上しつつあります(まだか)。「焦らない」は今年からの課題。「腐るな」はTwitterに愚痴書かなくなってかなり減ったかな。
あとは「負けるな」 。
新しいことをスタートしました。これを「勝ちに行く」と勘違いしないようにしなければと考えています。平常心で。
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