出版社の書籍編集部は商店街のイメージですね。書籍編集者はその個人商店主と考えるとわかりやすいと思います。出版業界はフリーランスが昔から多いですが、自分も独立しやすかったのは、社内で商売のイロハみたいなものを肌感覚で理解できたためだと思います。

ただ個人商店経営と企業の事業経営は同じ経営でも違っていて、この数年はその転換に苦しんだわけですが、結果的に運良くデザインワークのチームワーク化として実績ができたので、今度はそこから計画的に進化させて編集チームを作ろうと考えています。

これからチームメンバーを募集しますが、考えている条件は次のようなものです。

1.儲けを作ることに意識を集中できる
2.デジタルコンテンツビジネスに興味がある
3.「本」に思い入れやこだわりがない

ぼんやりと考えているのは、すでにビジネスキャリアは数年積んでいてプロジェクトもいくつか回した経験もあるが、数字を数えたり書類を作るだけの仕事には飽きている人、ですね。

私自身いまの仕事には、ビジネスとして数字を作るだけでなく、成果物を創作することができるという点に面白みを感じています。

逆にいえば、最初からクリエイティブ志向の人だとビジネスが後回しになりがちなので、クリエイティブ業界内から人材を集めるよりは、より実務志向の人にクリエイティブの面白さを伝えた方がいいんじゃないかと考えています。

またデジタルコンテンツビジネスを考えた場合には、創ることも大事ですが、より多く正確に作るためには、強力な実務能力が不可欠と感じています。

そこで、こういった編集チームを作る前提でこれから出版社を作ることを考えると、既存商店街に新規開店させるのではなく、最初から埋め立て地に巨大モールを作るようなイメージでと考えています。

そうなると開発技術も必要になってきますが、技術については「枯れた技術の水平思考」でと考えていますので、先にビジネスマネジャーを採用して、どうやってエンジニアリングを活かしていくかを考えます。

これは要するに「誰バス」ですね。ビックプロジェクトを成功させて、さらに高収益体質を目指したいと思います。