烏山近辺に住み始めたのは13年ほど前です。最近は千歳台方面に引っ越して南下したのと、あまり電車を使わなくなったので駅前に行くのもたまの休日ぐらいです。それで、つぶれたという話は聞いてはいたんですが、実際に行って見てみるとちょっとショックでした。
この京王書房は、いわゆる街の本屋さんでしたが品揃えは悪くなく、ここで買った本も数知れず(といっても最近は足が遠のいていたわけだけど)。出版不況を実感する身としては、他人事じゃないというか心底しんみりしました。
が、昨日また前を通ったときに人が立ち止まっていたので、なんだなんだと見てみると。
すごいなぁ。商売やるにしてもこうでないといけませんね。そしてどんなに良い店でも時代の流れというものに逆らえないんだということも。これを読んで最近必死に商売しているつもりになっていた自分を反省しました。
この千歳烏山駅前商店街は、ダイヤスタンプのえるも〜る烏山として結構有名だと思うのですが、この京王書房がある駅の北側の石畳が無粋なアスファルトになっていて、その京王書房の隣のお店も閉店して(ここも長いこと営業してた店)。とうとう烏山もシャッター商店街かという有様です。
でも、不思議と驚きはありません。というのもいわゆる恐慌も数年経った頃にそのピークが来るという歴史が証明するように、まさに今、世の中何にも動いていない(動かなくなってしまった)ためだと痛感しているためです。
先日スカイツリーに行ったときにも感じたのですが、ちょっと前までは東京っていえばピカピカ輝いてみえたんですよね。九州の田舎ものにしてみれば。それがいつの間にやら色のない街になってしまいました。
それでこういたった状態を、戦後の焼け野原だと思って過ごしています。積み上げていたものが一瞬にして価値を失って茫然自失としている、そういった状態がもう少し続くんじゃないかと思います。新聞論調では景気回復を期待するような感じで、実際にそういうところもあるんでしょうけど、これはただの不況じゃないと思います。
その上でやっぱり、商売が上手くいかないことをそういった不況や時代のせいにしたくないなと。戦後の焼け野原も、茫然自失の時期を過ぎると俄然活気づいてきたという話です。私自身のイメージとしては、そういった闇市的な社会を生き残るためには、なんでもあり精神でやっていこうと思っています。そう思うと結構楽しくなってきました。なんにもナシだけど、逆になんでもアリなんだろうから。
明日からGWですが今年はどこにも出かけないで、デジカルの将来の構想を練ることにしました。戦後闇市といえば、まずは深作欽二監督の「仁義なき戦い」。これを見て気合いをいれるところから始めたいと思います(笑)
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