社長室には毎日いろいろな問題が報告されますが、会社の中で絶対に売り切れないのがこの問題の数々、ちょっと気を緩めると在庫の山です。

メディア事業部は攻城団とその他の企画、企画編集室は大量の新規案件、デザイン室は新規顧客の開拓などなど、各個に課題を抱えています。この他にもやるべきことが山積しています。年も押し迫ってきて、みんながみんな上手くいっていない状態です。

それはみんなの実力がないから?

私は違うと考えています。社員はみんな本当に頑張っていますが、だからといって私としてはここで闇雲に無理を押して全てをダメにしてしまうことを危惧しています。

新しい仕事、困難な仕事、大きな仕事、大量の仕事。いろいろな仕事に直面して悩み、いわば成長の痛みを実感しているところだと考えていますが、個々人が”とにかくやらねば”という思い一筋に、間違った方向に無駄な動きをしていることもあるように思います。

これはひとえにに会社の戦略がきちんと社員に伝わっていないためです。戦略というと、”平和教育”でちゃんと戦争を教えないので、単なる戦争用語となってイコール”必死”に”戦い(ビジネス)”を”頑張る”ことのような響きがあるようにますが、本来は戦いを略すということで極めて平穏な日常を維持することを意味していると私は考えます。

ここ最近、デジカルはこういう会社だから(社長がこうだから)、という話を聞きました。確かに自負として、そうやってこだわってきたから上手くやってこれたとは考えています。

しかし、すでに会社としては、そういう段階は卒業しなければと思っていて、デジカルはこの目的のために存在しているから、皆の働きはこうあるべきだという、そういう例え誰が社長であったとしても会社が存続するような方向に持って行きたいと考えています。ま、それでも中小企業というのはもうそれが社長次第であるわけですが。

社員が同じ方向を向いて働き、それぞれが自分の会社と感じてもらえるようにしたいと考えています。やるべきことは山積していますが、我々は何のためにこの仕事をしていて、その実現のために本当にやるべきことだけに集中し、少しでも「何でこんなことしているんだろう?」と疑問に思わせないように、企画、デザインの仕事を通じて、真の意味で皆さんがこれは面白いと、楽しく働けるようにしたいと考えています。

全員が楽しく仕事ができたら会社は上手く回ります。楽しく仕事ができる環境ができているかは、具体的には、お客様からの評価を売上として積み上げ、その儲けから社員への給料の還元を増やすために、工程の収益性を高める工夫をするという数字で表すことができます。というか、それに尽きます。それをどう実現すればいいのか、いま頭を絞らないといけないわけですが、それが楽しくないと社長はやっとられん、ということのようです。

さて、こう言ったことを書いているのは社内の方向性の整理をした上で、新たに人材を加える準備をしているということです。SEIHAのための人材と出版事業部の補強人材を募集し年初にも採用活動を具体化しようと考えています。

将来のための難問山積、楽しいですね。