「ロードサイドのハイエナ」ということは知っていましたが、先日の「朝生」で、社長の井戸さんの発言を見ていてさらに興味を持ちました。そんなにスゴイならぜひ一度行ってみようと前から社内で話をしていたのですが、長女の中学入学のお祝いという名目で、ようやくこの日曜日に行くことができました。
良かったです。想像以上に。
一番近いお店が調布の味の素スタジアム横の店舗だったのですが、平日の夜に行ったことがある人はわかると思いますけど(あまり行かないだろうけど)、立派な店構えの飲食店が並んでいるのですがいつもガラガラなんですよね。府中方面に出かけた帰りに何度か立ち寄ったことがあるのですが、立派な施設なのにあまりの寂れ方で、人ごとながら大丈夫なんだろうかと心配していましたが、案の定?その1店舗がハイエナの餌食になったわけですね。
それで予想通り今回行ってみると「けん」だけが大繁盛。
混むだろうなとちょっと早めに、5時過ぎには着いたのですがすでに2家族まっていて20分ほど待ちました。が、食べ終わって出る頃には長蛇の列。向かいにあるロイヤルホストの対比で、商売の善し悪しに不況は全く関係無いということを実感しました。
これまで、ステーキとサラダバーといえばシズラーということで、やはり家族連れで出かけたこともありますが(確かそれも長女のお祝いだった気がする)、さすがに値が張るなぁというイメージがあります。しかし、この「けん」は、1,000円のステーキだけで、サラダバーとカレーが食べ放題というとんでもないサービスです。
確かにサラダバーの規模や内容は高級店に見劣りはしますが、質は十分だと思いました(カレーも美味しかった)。アイスクリームバーがイチオシとのことでしたが、確かにアイスは家内も見て美味しそうと感想を漏らすぐらいに、価格以上のものを提供していると思いました。会計ですが、焼肉食べ放題に連れて行くよりも遙かに安かったし、何よりも子供たちの満足度が半端なかったですね。
そういった点では3歳未満は無料など家族連れのためのサービスが充実してて、また店舗も立派な作りなのに気取った感じがなく(居抜きだからいろんな店舗があるということで、ここは座敷があったけど)気軽に行けるというのは子連れには有り難い限りですね。店舗改装にかけるコストを食材にかけているということですが、実際ステーキ自体も、普通のファミレスで食べるよりもかなりいいと思いました。
それと、後で井戸社長の本を読んで納得しましたが、子供のころにステーキを食べる思い出って結構強烈に残るものですよね。今回も子供たち全員平等にステーキにしましたが、3年生の次男はナイフとフォークとに苦戦しながらも目を輝かせて一人前にペロリと平らげていました。
とにかく、いろんな場面で満足させようというサービスを考え徹底的にやっていると感じて、今回は学ぶところが多く行ってみてよかったです。
実は彼のメルマガを読んでいて、店に寄せられているクレームメールの内容のひどさから、サービスもそこそこなのかなと思っていましたが、全くそんなことはなくて接客も普通のお店以上に良かったと思います。予め期待値低く出かけたこともありますが、それでも”あ、そこまでやってくれますか”というような応対をしてくれました。
これも彼の本にもありましたが「サービスする側も、サービス受ける側も人間平等」という考えには私も共感します。その点では、メルマガに載っているクレームメールを読んでいると割とギャンギャン言っているのは自分と同世代なんですけど、理路整然として文章も立派ですが、要するに「なんでボク(ワタシ)を大事にしてくれないの!」という権利意識むき出しの声がほとんどで、これって多分に社会的な環境や教育のせいだろうなと、まるで民主党の代議士だなとふと思いました。
行きすぎた消費者保護は彼も言うとおり結局運営コストに反映されて、それは結局価格に転嫁され消費者自身のためにもならないと私も思います。基本的に日本の飲食店はどこも丁寧ですが、海外の飲食店のようなホドホドのサービスでより美味しいものといった選択肢がもっと増えていけばいいのにと思います。
翻って自分たちもモノ作りを標榜していますが、ずれたサービスをしていないか、いらないものを作ろうとしていないか、自己満足で仕事をしていないか、とそういう視点を思い出させてもらった気がします。本当にお客さんのためになっているだろうかと。そのことを考えること自体が大事だと思います。
なによりも今回行ってみて繁盛するってどういうことか、そのことを再確認できたのはよかったです。当社も大繁盛するように私は経営しなければ。
良いことばかり書きましたが、将来的に子供たちにマナーや立ち居振る舞いを学ばせるという点では、こういうお店ばかりでなく、しかるべきお店にも連れて行こうとは思いました。
まぁ何事もお店を選択する側のバランス感覚だと思いますし、それこそ自己責任だろうと思いますので、「けん」が悪いと言いたいわけではありません。
井戸社長の本については感銘を受けたので別のエントリーにします。
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