卒業の朝 [DVD] | |
イーサン・ケイニン
東宝東和 2004-12-23 |
すこし前に観ました。やはりhuluです。
これも「再会の街」と同じような最後にぐっとくるというか、考えさせられる映画です。
全寮制の名門男子校でギリシア・ローマ史を教えるウィリアム・ハンダートは、歴史を通して生徒に人生への良識を身につけさせようと、熱意を燃やしていた。素直で勤勉な生徒達はハンダートの熱意に十分応えていたが、上院議員の御曹司セジウィック・ベルの転入で状況は一変。ベルは何かにつけハンダートに反抗し、他の生徒まで悪事に巻き込み始めたのだ。ハンダートはベルの勝気さを勉学に向けようと、伝統ある学内コンテストへの参加を持ちかけた。
これは元高校教諭で今も同窓会事務局の仕事などで相変わらず忙しくしている父をイメージしながら観ました。
まだ小学生ぐらいのころ、当時は定時制の高校に勤めていた父の様子をみていて、工業高校ということもあると思うのですが、相当苦労している様子をみていて絶対教師にはならないと公言していましたが、最近になって、若い人に何かを教えることは良い仕事だなと思うようになりました。
この映画もそうですが、引退しても同窓会などに呼ばれて出かけていく様子をみているといいなと思います。
そして、この映画。これは最後の先生のセリフが素晴らしいです。
「人間は、人生でいつか必ず鏡に映る自分を直視せねばならない時が来る」
どういうシチュエーションでこの言葉を語っているのかをぜひ観てください。これもまたまた中年男性向けですね。小学校高学年以上の息子がいるなら特に響くと思います。
それにしても感動作ばかり紹介していますが、実はそういう映画を見始めたのは最近です。
それまでずっとリアルな戦争ものか毒々しいアクションの激しいアメリカドラマばかり見ていました。
「そんなのばっかりよく見られるね」と家内に呆れられていたのですが、映画見ないからわからないんだよ・・・と思って無視してました。
ところが去年のいつだったか、とある経営者(誰か忘れました)が、昔仕事に行き詰まっているときにずっとスプラッタームービーを一人黙々と見続けていた、という話を聞いて、あ、これは自分は病気なのかも気付きました。
振り返ってみれば観ていたというよりは、眺めていたというか、引き込まれていたというか、要するに夜中にずっと一人で、弾丸飛び交う戦場をさまよっていたわけですね。人間の心理というのは繊細かつ単純なんだなと思いました。
というわけで、このところ感動作を楽しめるようになってきているので、かなりリハビリに成功していると思います。少なくともコントロールできるようになってきたと思います。
日頃、自分が何をよく観ているのか客観的に振り返ると自分がわかります。
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