【メモ】電子出版が盛り上がりに欠ける理由

Kindleが来たのに思ったようには盛り上がりませんね。1年前までは私もこれが黒船で世の中が変わると思っていましたが、夏頃には無理かもと危惧し始めて、リリース直後にはやっぱりなと思いました。実際、電子出版フリークの皆さんも最近はなんだか尻すぼみですよね。

思ったように盛り上がらない理由はただ1つ。売れる本が無いからです。もっと正確には売る本が無いからですね。

プロダクションは企画制作が仕事なのでそこに集中して取り組んでいますが、そういう視点から見渡すと、制作や販売の関係者から補給線が途絶えそうで不安な空気がひしひしと伝わってきます。

実はいまロジスティックが大事と設計に取り組んでいるのは、回りくどいかもしれないけれども、そういった土台から作らないとこの状態は変わらないと思ったためです。前線に送る物資を資源発掘から精錬、加工、組み立て生産してスムーズに搬出するための仕組みを作ろうとしています。なので制作関係者、販売関係者は強力なパートナーとして今後もしっかりと連携していきたいと思います。

ただ、そのときに1点感じることがあります。それは1冊、あえて1アイテムと言い換えさせてもらいますが、それを大事に考えているのだろうかということです。確かに巨大システムを維持するためには、大量の販売アイテムが必要です。私もいずれそういう状況にとは思っています。

しかしシステムを維持するためにアイテムが必要というのは本末転倒ではないでしょうか。電子出版の関係者には自分の食い扶持を確保するために、著者の大事な原稿を単なるダウンロードデータとして利用しようとしているところはないかということです。

いや、大きさの問題ではないですね。小規模で低コストだから良いわけではないですね。個人でやっているところも含めて、低料金だからとサービスの姿勢が崩れているところもあると思います。

私は編集プロダクションを経営していますが、書籍営業の偉い人が、わざわざ一介のプロダクションに企画を作ってくれるのは販売の自分にはお客様だとして足を運んでいる現場を見ているのでつくづく感じます。電子出版関係者は、まだまだお客様軽視の状態なのではないでしょうか。

電子化してコスト削減はどんどんと図るべきと思っていますが、それがそのままお客様軽視になっていないか。そもそもお客様は誰なのかわかっていないのではないか、私自身も自問し続けています。

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