とても読みやすく大変面白かった。

つい最近、森元首相の失言?が話題になっていましたが、これを読むと恐らく多くの人が森さんに対して、今までと異なる感想を持つと思います。

結局のところ、みんな政治をわかっているようで、それは報道番組の説明を正確に理解しているに過ぎない、ということもよくわかります。

かくいう自分も「えひめ丸」のときは、森さんをバカな総理大臣だと思っていましたが、ほんとうにバカなのは自分の方でしたね。

去年、とある大組織で「汗を流す」経験をさせてもらって、人と人を繋いで物事を動かすにあたり、希望の光のような人の誠実さとともに虚飾まみれる人の欺瞞も同時に見て、日本社会の成り立ちを実感する経験をさせてもらいました。

もちろん政治家に比べればたいした政治経験ではないですが、結局のところほんとうに人と「仕事」をするということは、割り切れないものをどうやって割るのか、足してつなげないものをどうやってつなげるのか、論理的な思考で解決できないことを解決することだということを実感しました。

これは本や講座では(ましてやネットでは)学べないことで、所詮それはどこまでいっても作業方法論の話なのだと思います。

政治は理念と実行がすべてで、それは経営も同じですが、いまの日本に欠けているものがあるとするならば、この本に登場する政治家が見せる人間臭さじゃないかと思います。

ともに生活し働く人を希望をもって幸せにしようという気持ちのない人には、どんなに清廉潔白で理知的な能力があったとしても結果として暗く残念な未来しか待っていないと思います。

民主党の政治家がなぜダメだったのかも、そこが問題の根幹だと思いますが、偏差値教育を受けてきた自分も同じような欠陥を持っていると思います。

人間臭さには試験の点数のように誰にでもわかる評価ポイントがないのでわかりにくいですが、優秀な官僚が日本を支えているのは間違いないにしても、人間臭い政治家がいなかったら日本はここまで伸びなかっただろうと思います。

日本政治のウラのウラ 証言・政界50年

森 喜朗

出版年月日:2013-12-10

価格:1,785円

情報取得日時:2014-03-14 07:39