編集者には、って大上段で語れるほど偉くないですが、大ヒットベストセラーを連発しているエース編集者もいれば、知る人ぞ知るの地味なテーマだけど超ロングセラー高額本を堅実に作っている編集者もいます。また後者の戦略を取りながらも、密かに前者を目指して企画を仕込んでいる、という方も多いのではないでしょうか。想像ですが。

年単位で事業計画を考えるようになって、経営者として今後どうしたいのか、ということをより真剣に考えるようになってきました。というところでの「オーナー」と「プロ」の違いです。

もちろん創業社長として「オーナー経営者」の道を突き詰めたいという考えです。実際に10年やってみて思いますが、自由にやりたいオレ様人間にとって、これほど優れた環境はないと思います。

自分自身は育ててもらった出版業界の片隅で仕事をさせて貰えるだけでなく、念願の電子出版関連事業を推進させてもらい、また役員や社員にも恵まれ社長として日々資金繰りに追われるようなこともなく、個人的に本当に有り難いことだと思っています。

ただ一方で、やはり組織でプレイヤーとしてやり遂げられなかったという思いもまだ燻っていて、プロ経営者として大組織での事業経営で功成り名を遂げた人をみていると、そのうち何とかしたいと諦めきれない青い自分もまだいます。

無い物ねだりなのか、隣の芝は青いのか、そもそもカリスマ創業経営者みたいなところは早々に諦めを付けているので、何を感傷に浸って格好付けてるんだと思いますけどね。

というところでこの1年半程、オーナー経営者として組織に関与して大事業に取り組む方法をあれこれ試行錯誤してきて、1つその落としどころを見つけました。

今年は試行錯誤ということで無駄もかなりありましたが、来年はその1つに焦点をあてて仕事に取り組もうと考えています。