MLは、プロトタイプ制作段階では上手く進みますが、生産を開始すると混乱が生まれます。問題点の1つはスピードです。処理速度の違いから、課題を次第にスルーする人と、なぜ整理が付かないのかとイライラする人(ITリテラシー暴君)とが出てきます。

この問題を解決するため、チームでの作業速度をコントロールする意味でサイボウズLiveを導入しました。この段階でメールのやりとりもほぼ無くなり個人的にも落ち着きを取り戻しました。

しかし、掲示板には決定的な問題がありました。MLと同様に「議事録」と「会話」の分解が困難なことです。もちろん有能な管理者がいれば問題解決できますが、たいてい有能な人はプロジェクトが動き出すと次の現場に行ってしまいますから、残った現場はいつの間にかスピードコントロールが逆に働いて、おしゃべりしながらノンビリ作業になってしまいます。

これを防ぐためChatworkとの併用を開始しました。これは画期的な転換で、この時点で社内情報のやりとりでメールは100%無くなりました。ただ、今度はチャットの手軽さからここに記録すべき情報を貼り付けて報告とする問題が出てきました。

そこで登場したのがEvernote Businessです。ノートが白紙であること、ノートやノートブックの共有が簡単にできることから、これを「議事録」の台帳とし「会話」をチームごとのChatworkにまとめました。

これで定期的にChatworkのTLとEvernoteの更新ノートのチェックだけで、何がどのように進んでいるか把握が容易になりました(あとはアラートの仕組みも備えているけどね)。

加えて「白紙」であることの効能がとても大きく、情報を書き込み続けるためには定型化を考えないといけない、隣人の整理方法が見えるということでスタッフの頭の体操にもなっていると思います。

最後に、何のために情報の整理・整頓をしているのか?これを理解していない人が多いのですが、目的は作業内容の抜け漏れ防止、仕事の完遂です。そしてもっとも重要なことは「検討」ではなく「検証」の仕組みを持つことです。