先週末より電子書籍の販売を開始いたしました。
http://www.digical.co.jp/category/singles-book
第1弾10冊は、すでに複数の電子書店で展開を開始しています。本日の日経新聞で記事になっていましたが、明日オープンするセブン&アイやドコモなどの携帯キャリアそのほか、販売店は徐々に増えていく計画になっています。
今日現在、紀伊国屋BookWebでは、トップページに第1弾10冊を全面展開してくださっています。
この出版にあたっては、インプレスの関本社長をはじめ、今回のプロジェクトリーダーの北川さん、そしてそもそもの切っ掛けをつくってくださったインプレスコミュニケーションズの中島さんなど、当社を単なる編プロという扱いではなく、この好機を与えてくださったことに本当に感謝しています。
昨年の今頃、北川さんに初めてお会いしてからなので、ほぼ丸1年かかりました。逆にいうとそのころから本当の電子書籍元年は2012年の後半以降と見ていた北川さんはすごいなと思うわけですが。
このImpressQuickBooksのコンセプトは、電書オリジナルのコンテンツをいろんな人たちで作っていって大々的に展開しようというものです。我々のような編プロや著者、はたまた別の版元とも柔軟に組んでいけるようにという仕組みになっています。
デジカルとしては、電子書籍については元年といわれた一昨年に、32books(ミニブックス)というコンセプトで電子書籍サービスを作ろうと目論んだことがあります。
しかし、取り組み初めてこれは違うと感じて、直ぐに中断しました。
2010年7月23日「32booksを進めたいが、進められない理由がある。」
今回のプロジェクトは、このときのデジタルファースト、新書32ページ程度というコンセプトを活かし、スマホでもサクッと読める本ということを意識しています。また、本の作り方自体も見直してみました。書き下ろしだけでなく、対談やブログ、メルマガ記事の再編集など、いろいろなタイプの本を用意しています。
このときに中断した理由は、売る部分のシステムを自分で作ることに情熱を持てなかったためですが、今回は、その部分を補完して余りある仕組みに出会えたのでチャレンジを決めました。
実際には、オリジナル電子書籍の市場というものは出来ていません。ただし、いつか誰かが始めないと始まりません。となれば、この好機をみすみす見逃すことはないと考えました。そしてこの1年を通じて、広く新しい情報に接することができ、さらに実際に電子書籍を作る過程を通じて、次の展開も深く考えることができましたので、これからもさらに新しい企画を展開していこうと考えています。
ちなみに表紙はアイコンとして目立つようにということで文字だけのものに仕立ててあります。ただし本としての顔もきちんと持たせようと個別タイトルごとの表紙も作っています。よく見ると透けているのがわかると思いますが、紙でいうと表紙の上にトレペのカバーを巻いているような感じにしています。もちろんIQBカバーだけでもよいのですが、著者の皆さんにとっても本の顔がある方が嬉しいはずだと考えて、今回はかぶせるIQBのカバーも含めて、全部萩原さんにお願いしてデザインしてもらいました。
また、今回当社で用意した10冊は、電子書籍のベンチャーとして立ち上げられたデジタルハーベストの矢野さんと組んで数十タイトルほど準備しています。矢野さんにはいろいろと尽力してもらいましたが、この半年濃密に活動を続けたお陰で、電子出版としては違うプロジェクトも立ち上げられそうです。
しかし、なによりも昨年の夏、まだ何がどうなるのかさっぱり見通しが付かない見切り発車の中でも、企画を面白く感じて頂き執筆いただいた著者の皆さんに本当に感謝です。今回は、どう考えてもお忙しいであろう夏野さんや一色さんなどにも気軽に引き受けていただいて、自分自身では、スゴイ人たちというのは、こういうところがスゴイのだなと、世の中を見る目がまた広がった気がします。
もちろん売れる売れないでいうと、売れないと困るわけですが、それ以前に「面白いのか」「役に立つのか」ということに着目して企画を準備しました。また、電子書籍だからこそということで、もっと出版をカジュアルに出来ないかということも考え、ブロガーでもない新人の方も矢野さんの尽力で実現しました。今回の第1弾では、小沼さんの本「20歳で1億円の連帯保証人になったけど返済したった」がそれにあたりますが、とても面白いですよ。
親子2代のゲーム専門のマーケターでもある小沼さんのお話はゲーム業界の裏話だけでなく、ビジネス書としてもすごく役に立つと思います。小沼さんの本を手がけさせて頂いて、出版社っていいなと思いました。売れるともっといいなと感じることでしょう。
すでに第2弾の5冊を入稿済み、第3弾の6冊も今日明日で入稿ということで、順次リリースして参ります。
今後ですが、広く企画を募りたいと思います。単純にこの原稿を出版してくれということでもいいですが、できれば今までにない新しい取り組みにチャレンジしていきたいなと考えています。また、電子出版に熱い情熱を持てる編集者を募集採用したいと考えています。当社は紙の本も作っているので(この先も作るので)、電子も紙もの二刀流でお願いすることになりますが(場合によってはアプリの企画なども)、そういった企画に挑戦したいと考えている、熱く燃える人を仲間にしたいと思っています。興味ある人はすぐに連絡ください。面接というよりは、私が何をしたいと考えているのかをお話したいと思います。
引き続き、新しい出版のカタチをつくるため企画に尽力したいと思います。
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