ボクは毎日仕事で運転をしています。

ある日何気なく道路標識を見ていると、目的地へ行く道の上のすぐ横に、もう1つ目的地に繫がる道路があることに気づきました。会社で事情を良く知ってるという人を見つけ、その人から話を聞いてみると、その道路を使えば「ものすごく目的地に早く到着することができるよ、え?まだ使ってないの?もったいないよ。」ということでした。

毎朝の長距離運転でへとへとになっていたボクは、「これで早く目的地についてひと心地つくことができるぞ!もしかするとそこで勉強ができて、もっと新しい仕事に転職できるかもしれない!」そう思うと居ても立ってもいられなくなりました。

翌朝、興奮を抑えてボクはその新しい道を選ぶことにしました。その道は、普通の道路とは違って橋の上を走っているようでした。あらかじめ友人に確認していた道順と案内表示を頼りに、その道路に入る入り口に近づきました。すると路上の電光掲示に「目的地まで5分」という表示が目にとまりました。

「素晴らしい。これでボクの将来は約束されたも同然だ!」

ボクははやる気持ちを抑えながら、その道路の入り口になっている坂道を上がっていきました。するとその坂道を登り切ったところで、その道は数百メートル先で無くなっていて隣の斜線に入らないといけないことがわかりました。そして、その横を走っている車が猛スピードを出していることにも気づきました。

「え?どうすればいいの?」

ボクは慌てました。刻一刻と道の終わりは近づいています。しかし、隣の車線を走っている車は猛スピードで、入り込めるようなスピードではありません。「あっ。」ボクは急ブレーキをかけました。間一髪で車は道路の壁への激突を免れましたが、隣の車線を後ろから走っていた車はあっという間に横を通りすぎていきました。

ボクは背中に冷たい汗が流れるのを感じながらも、車中で一人怒鳴り声を上げました。

「あぶないじゃないか!」

後ろから猛スピードで追い上げてきたあの赤い車をしっかりと記憶に留め、あとで警察に訴えてやるぞとボクはメモ帳を開きました。「ボクはちゃんと安全運転をしていたんだ。間違っていないはずだ」と思いながら。

ソーシャルメディアを利用している人がたくさんいます。

自分の都合でソーシャルメディアを使って自分を宣伝しておきながら、ちょっと気にくわないことを書かれたと言って、その文言を削除しないと訴えるぞという人がいました。私は呆れてものが言えませんでした。もしかしてネットの仕組みを知らないで使ってたの?と。どうやって全世界に散らばっているコピーを削除しろというのでしょうか。

当社でも社員に様々なコミュニケーションツールを使わせていますが、自分たちが何をつかってどうしようとしているのかを把握させ、きちんと稽古しておかないと、いずれ大変なことになるだろうなと思っています。商売で儲けなければいけないというプレッシャーがかかって、それに押しつぶされそうになるような社員は特に要注意です。こういうことを考えずにiPhone配ってtwitterやらせたら本当に大変なことになるだろうと思います。

あれですね。バカな業務システムをIT化するとバカが加速するみたいなものですね。自社内だけの混乱ならまだいいですが、ソーシャルメディアの場合は、意図せぬところで人格を傷つけたり、不快な思いをさせたり、または一方的な攻撃を受けたり、陰湿な書き込みをされたり、そういうこともあるかと思います。

といっても恐れるばかりでもダメですね。リアルに社会生活を送っている以上、どんなに注意していても事故や揉め事は発生するものですし、大事なことはそうなったときにどうすればいいのか、知っておき、対応できるようにしておくことだろうと思います。

ということでソーシャルメディアのガイドラインとトレーニング。そんなに難しいことではないだろうと思いますが、いざ作ろうとなるとなかなか簡単にはいかないもので、くだらない話を書いてしまいました。まぁ、いちおう決意表明ってことで。