今週は、社内の編集者に今後どういった働き方をしていくべきなのか、改めて面談をして指針を示していこうと考えています。そんなときに気になるブログ記事があったので、自分の考えをまとめるためにも引用させていただきました。

私がとにかく思うのは、編集者も紙だとかデジタルだとかもうホントに止めて、自分が読者に伝えたい、届けたいコンテンツをどうやって表現するのが良いのか考えて、じゃんじゃん動けばいいのにということ。出版社も、動けるような、体制を社内に作ればいいのに。たぶん、「セクションが分かれているから私の仕事ではない」、「今の業務量が多いからこれ以上は嫌だ」とかそういう意識が働いて、こういう動きが生まれないんだと思う。

雑誌屋かあさんの毎日 | ダイヤモンド社の電子書籍への取組について思うこと

そう、私も先月ぐらいまでは本当にそう思っていました。本当に全く同じように。それで編集社員にもことさらに新しい編集者への脱皮を急がせていましたが、ことごとく空回りしてきました。ところが、ここに来て少し考えが変わってきました。

もうそういった危機感を煽って変革を生み出そうとする必要はないだろうと、変わりたくない人に無理に変わらせることはないだろうと、余計なお世話だろうと。そもそも紙で成功をしていなかったらデジタルで成功できるのも怪しいのではないだろうかと。

ダイヤモンド社の件は、間接的にいろいろな話を聞いていますし、その他の「スゴ編」の方々の仕事ぶりも傍で拝見させていただいてますが、売れる編集者にとって、紙がデジタルかなんてことは、些細な問題でしかないだろう、というのが今の私の結論です。

紙で成功している編集者は、間違いなくデジタルでも成功できると思います。なぜならば、売れる企画を真剣に考えている人にとって、デバイスやパッケージの選択がどうかなどは所詮二の次の問題だと思うからです。なんでこんな簡単なことについて外野がことさらあれこれ言うのかが未だによくわかりません。手段と目的を整理すればって良くある話ではないでしょうか(もちろん現実的には組織や”業界”の論理があって動けないわけですが)。

一方、本当にデジタルが本命だと思うなら、どんどんやればいいと思います。それこそ規制や既得権益もないので参入障壁など何もありませんし大資本もいりません。出版関係者じゃなくてもどんどんやれると思います。

つまり言いたいことは、電子出版でもリアル出版でも、編集者として売れる本を本気で作ろうと思っているのかどうかが重要であって、どちらかじゃなくて、どちらでもいいんじゃないですか。と。

いま社内に編集者が4名、あ、SEIHAの人間も大枠で編集者だと思うので私を含めて7名ですね。それぞれ得意分野があって、持っている技能も様々ですが、そう言った観点から、共通認識として持たなければならないことは、売れる本(メディア)を作るということです。

個々の編集者がそれぞれ、その基本的、根本的部分で成立していなければ、どんなに素晴らしい技術があったとしても、結局ものにはできないでしょうし、そもそも目に入らないだろうし、活用のしかたもわからないだろうと思っています。

ということは、結局、一番前を走っている私個人がやらないといけないのだということに帰結して、そういう意味で個人的に32booksをやろうと考えている次第です。

社員編集者の皆さんには、紙媒体でこれからも必要とされるであろう、複雑困難な編集作業をサポートする仕事、自費出版、個人出版をサポートする仕事、ウェブメディアで新境地を提示する仕事、にそれぞれ集中してもらい、確実に成果を上げていってもらいたいと考えています。

遠くを見つめつつも、目前の仕事を愚直にやること、それを大事にしてもらいたいと考えています。