うちは編プロ、編集プロダクションです。が、創業当初は、そのつもりで立ち上げた訳じゃないと、そう自社を紹介することを忌避していました。「そのつもりで立ち上げた訳じゃない」のそのつもりとは、下請としてという意味ですが、版元やめて編プロ作った?ああそうなの的な受け止められ方がいやだったんですね。なんと器の小さな話。

そうやって業界的にはいい響きがない編プロですけど、出版不況ということを話題にするパワーすら失われつつある今日この頃、実はいまこそ編プロ(フリーの編集プロデューサーも含めて)が編集のプロフェッショナルとして力を発揮すべき時がきたと思っていて、あえていまこそ編プロやってます!と声高に宣言していこうと思っています。

当社のような小さな会社にも毎日のようにデザイン会社、イラストレーター、ライター等々営業DMがやってくるぐらいですから、何か仕事ありませんかといった下請根性丸出しでは生き残ることは不可能でしょう。これからもどんどん淘汰されると思います。

そもそも編プロだの版元だの、単なる販売ネットの違いであって、商売として儲かってるのかどうか(つまり理念に基づく付加価値を提供できているかどうか)、という点で考えたら上も下もない話で、大抵は勝手に下請けだと思い込んでいるだけのことだと思っています。

売れる本作りをトータルにサポートすると看板を掲げていますが、下請けじゃなくパートナーとしての存在価値を発揮すべく努力することこそ、本当に版元が望んでいることでしょうし、ひいては書店、読者のためにもなると思っています。

そのようにパートナーとしての編集者として考えてみれば、お客様は版元だけでなく、一般事業会社、非営利法人、そして個人も、とにかく編集サービスを必要とする全ての人々がお客様の範疇にはいってくるんですよね。となればいまこそ販売ネットに何の制限のない編プロの時代だというわけです。

ということでまさに攻めて高みを目指すとき。間違いなく前途洋々ですよ。