原則「出社不要」の方針にしましたが、セットになっている方針があります。それは各自に「やりたいことをやってもらう」ということ、つまり「人に仕事を合わせる」という方針です。

この先、社員も再び増やしていく考えですが、「出社不要」方針は今後変えたとしても、この「やりたいことをやってもらう」という方針は堅持していこうと考えています。

先行き不透明で行き詰まった社会状況です。「あれダメ、これダメ」は見聞きすることもいやなはずです。一方ネットが浸透してきて「ああすればいい、こうすればいい」という口舌の徒が目に付くようになりました。そうではなく「自分はこうする、こうしたい」の人がこれから価値を持ってくると考えています。これらのことは活躍している大阪市長とその周辺を見ていても痛感します。

また、「それはやりたくない、あれをやりたい」というワガママ社員ほど、たとえ今は華麗に稼いでいなくとも、必ずや収益を生み出す美しい蝶へと変貌を遂げるはず。かくいう自分がワガママ社員だったわけなので、その方が儲かるのは間違いありません。さらに、トンガリを減らすように丸くなるのではなく、トンガリの間を埋めるように大きく丸くしなければ、人も組織も絶対に成長しないと、ここ数年で学びました。

もちろん、何でも好き勝手にやれといっているわけではありません。

・任せた仕事はやりきる
・役割を自覚してサボらない
・稼ぐことを意識する

という3点が備わっているスタッフがいる前提でのことです。自分の役割を認識して任された仕事に熱意を持って取り組み、成果としての利益を意識する。この半年間、仕事を回す過程で一緒に走りながら様子をみてきましたが、現スタッフ全員、この3点については大丈夫と見極めました。

次のステップとしては、各々「成果に向かってガムシャラに走る」勢いをつけていこうと考えています。もちろん「勢いつけろ」といってつくものじゃありませんからそんなことは言っていません。勢いがつく環境を作ること、すなわち理念やビジョンを明確にし、経営資源の配分を決め、短期的な方針を固め指示する、と、ここまで考えると、世の中の組織の殆ど全ての問題点はトップにあることがわかります。

勢いがなくて仕事が遅れ気味という点では社長はA級戦犯です。やると言ったのにやってない、直ぐにやるといいながら遅れてしまう。ゴメン。スマン。ちょっと待って。トップから改善しなければなりません。

となれば、少ない時間をどう活かすのか。つまらない相手や儲けが出せない相手と長々付き合わないということですね。社員や家族のためにも、そういうところに自分はもっと冷酷にならなければと考えているところで(義理人情で商売やると後が悲惨ということ)、要するにニコニコできる相手とだけお付き合いということです。

ということは、結局、自分自身も「やりたいことしかやらない」ということで、首尾一貫ということになると思います。