明日11月より、電子出版事業部を立ち上げます。部員は私一人です。

話は遡っておよそ2年前のことです。ウェブ開発が頓挫し展望を欠いた状態にあったときに、事業開発が何たるかを理解しました。

すべては自身の甘さから出てきたものですが、開発失敗の後片づけと失地回復に1年、電子出版事業の立ち上げに1年。2年の月日をかけて再び一人で出直すスタートラインにつくことができました。

先に説明したブックデザイン事業が第1段ロケットととして点火に成功し軌道に乗り始めたので、ようやく社長としても新しい時間を作ることができ宣言できるところまでやってきました。

デジカルとしては、今後もブックデザイン事業部を大黒柱として、紙も電子もお客様の本作り支援で要望に応えられる会社として発展させ続けますが、この電子出版事業部は将来的には別会社への展開を企図して立ち上げます。

別会社にする目的は明確で業態がまるで異なるためです。

この事業部の主な目的は、初期的には電子書籍の総合出版と専門出版のサポート事業です。先のブックデザイン事業部では、電子書籍を作りたい個人を対象としたサービスを提供しますが、当事業部では、その書籍の販売と、電子出版事業を企図している法人、個人と協業して、電子出版事業を成功につなげる部分で、頭脳部分と実務部分を担当します。

当然コンサルティングを行うのですが、私自身の考えとして単なる顧問業は一切やらないつもりです。知識を提供する仕事が自分のスタイルではないこともありますが、新しい事業を立ち上げるためには、何よりも筋の良い「失敗の経験」を活かす必要があり、そのためにはお客様と共に事業を遂行する必要があると考えているためです。

この1年間の経験とすでに立ち上げで稼働している3つのプロジェクトを土台に、電子出版社を立ち上げる人々にサポートサービスを提供します。

また、その課程において当然、自社開発商品の販売を実行しなければならないのですが、これは私自身が未経験の業態です。

商品開発販売はとても一朝一夕で結果を出せるものではありません。もちろん短期的に売れる本を作ることはできますが、それでは従来の出版業と変わらないだけでなく、再販制が無い分危険が大きく、事業の継続性が乏しいと考え、それを補うビジネスモデルを構築します。よって、まずは私自身がその成功例を作り続けることが第1ですが、継続する組織を作ることが命題だと考えています。

すでに初期のお客様と協力スタッフおよびパートナー企業は見つけて、ごく小規模の仕事からですがスタートを切りました。年内は社内の協力を得て、孤軍奮闘しますが、年明けには専任スタッフ(参謀)を採用します。