お陰様で一昨年の危機から立ち直りV字回復です。そして、こうやって社長として心置きなく新規業態開発に取り組めるのも、本業の現場を任せることができる社員のお陰です。

いったい1年半の間、何をやってきたのか、そして今何をやっているのか。いままで一切書きませんでしたが、少し軌道に乗ったので今後のために書き残しておこうと思います。

意識したことは1つです。それは社員の綺麗な机を維持し、さらに仕事が増えても維持できる仕組みと環境を作ること。

なぜなら、どんな業種業態でも、定型業務を担って社業の根幹となる社員の持ち場が、整理整頓、清浄になっていない会社はボロ会社だからです。

私が都落ちで、もうダメかと諦めかけたときに、まだやれるかもと光明を差し与えてくれたのが、エースデザイナーの机の清浄さでした。以前も書いたので繰り返しませんが、彼の机の上には文字通り何もありません。

一方で私の机の上には、開発で散らかした複数のプロジェクトと会社組織改変の残骸が、産業廃棄物として堆く積み上がっていました。ここで決意したことは2つ。清浄なものにいきなり新しいことを加えないこと、そして一刻も早く瓦礫を片付けること。この瓦礫処理方法についてはまた別の機会に書きます。

机や部屋を整理整頓し清浄に保つことの効能や大切さは、何冊も本が出ているのであえて語るまでもないですが、仕事を発展させながらそれを保ち続けるためには何が必要かを考えました。

机が清浄さを保っているのは、その人の仕事が「誰に何をするべきか」が明確で、混乱がないためです。

そこで、まずはこの「誰に何をするべきか」について、誰の部分を増やす仕事と、何の部分を増やす仕事に分解しました。そしてそれぞれ増やすために何が必要かを整理し、再配置と人員増を行いました。

私がやったことは上記のような決定だけです。現場の細々としたことは最初から全部任せていて、いまは朝礼すら出ていません。

これからやることは、この現場が上手く回るように燃料を補給し適宜油をさすこと、あとは具体的な未来像を提示しながら、少しずつ部品を改良して回転数を上げていくことです。

愛着あるよい道具は、いつもピカピカに磨き上げたくなるものです。

以上、あくまでも業績回復の話です。土台があるからできた話です。これが事業の創業時ともなれば整理整頓、清浄でない混乱状態を受け入れることも必要です。

そういった意味では、基本的に起業経営者の机は散らからないとダメだと思います。そして、それを毎日整理整頓、清浄に保つことができて初めて起業の成功です。

だんだん机が散らかってきたので、休日返上で整理整頓です。