ビジネス小説作家の先生が新書を出されていたので、へぇ〜と思って立ち読みしたら、そんな恐ろしいことが書いてありました。
すっかり引き込まれて全部そのまま立ち読みして読んでしまったのですが、なるほど確かに所有物としての「本」好きのための本は残るだろうが、情報パッケージとしての本の価値は、ほんの一握りの著名作家を除いてほとんど潰えてしまうだろうなと思いました。
私個人としても、読みやすさや携帯保存性といった点で電子書籍は紙に比べて圧倒的なメリットがあり、紙の本はもはやこの点で絶対に勝つことはできないと感じています。情報パッケージとしてもすでに何冊も実践を繰り返しているので、方向性もおぼろげながら見えてきています。
また、仮に銀塩写真のように壊滅的な状態になったとしても、当社は「読まれる本作りをトータルにサポートする」がモットーなので、紙だろうが電子だろうがサービス提供上なんの区別もしていないので、かえってこれはビジネスチャンスだと思っているということは、あえて編プロ業態を選んでいるというエントリーで以前も書いた通りです。
電子書籍については市場がないとよく言われているのですが、それは単に誰もがこの新しい商取引になれていないだけで、国内の電子端末の普及速度を考えると一気に火が付く素地は整いつつあると思います。すでに既刊本の電子版は売れ始めていますから、要するにあとはみんなが「読みたくなる本」の新刊が電子書籍にないだけだだろうと思います(何が求められているのか)。
もちろん、本当に銀塩写真のような道筋をたどるかどうかはわかりません。
が最悪な状態も想定して対応しておくのが経営者ということで、もしそうなったとしても生き延びるためのポイントを2つ考えました。
1つは撮影行為自体に価値を見いだしている人が、デジタル化によって撮影回数や共有方法でその広がりを見せたように、執筆出版活動そのものに価値を見いだしている人々のためのサービス提供。
もう1つは銀塩写真で一世を風靡したメーカーが、業態開発(転換)を行って他分野に進出したような、新たな方向性を模索してメーカーとして存続を図ること。そのお手伝い。
前者については自社サービスとして開発構築中です。後者については、すでに意識高い版元でも新たな取り組みが始まっていますので、そこに積極的に関与することとしました。特に後者のような研究開発については大資本が必要なので、当社のようなマイクロ企業が頑張るところではないと結論づけました。
ということで、来年に向けて社長として取り組む業態開発やトップセールスのポイントは2つに絞りました。
企業としては社長でトップのポジションですが、社会的な規模の事業開発としては現場の最前線、引き続き課長のつもりで実務実績をさらに積み上げたいと思います。
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