広告関係の方の上手なまとめ方でついつい、そうだ!よし!次はヤンキー向けにこういう企画でいこう!と意気込みたくなったのですが、本書冒頭にインタビューする側として登場する「40代半ばのバブル世代」の方の様子を見て、そういう意気込み方がバブル世代の特徴かもしれんな、とちょっと冷静になって読んでみました。

「不良をやったことがないヤンキー」というのはすでに以前のエントリーでも触れたとおりで、現代の消費活動を支えていると思います。割と自分が接するヤンキーじゃない人々、都会で人的繋がりを維持するべくソーシャルメディアの活動を活発に、飲食費や図書通信費に時間やお金を使う人々はどうやら少数のように思います。

また欧州的な階層化も、10年前に比べて格段に仕事が取りづらくなっていることや、そうやって世の中が変わってしまっているのに、新しい時代に対応したサービスや商品の開発にまだ完全に成功できていないという感覚から、良くも悪くも着実に浸透しつつあると思います。

その上、自分は福岡の田舎から沖縄経由という変則的な形で地元から東京に出てきて、果ては脱サラしてしまうという、この本に出てくる地元からまったく離れないマイルドヤンキーの方々と対極な位置にいるためか現時点では、彼らに対する位置づけがサッパリ定まりません。

はっきり言えばヤンキー向けに商売したいのかと問われれば、それは無いですね。かといってそうじゃない層の方々に商売を上手くできているかといえばまだ出来ていません。

ようやく掘り下げるポイントが見えた気がします。

あとは余談ですが、階層化という点では、貧しくなるのか豊かになるのか、それをお金の量で測ることは違うのかもしれないと、最近少し疑問に感じています。

それこそ「お金」がたくさんあったところで幸せなのか、それをお金がたくさんある経営の師匠の方々の様子を見ていて思うところが多少わけですね。守破離ですから。少しは破でいかないとという気持ちも芽生えてきました。

いまは自分なりの新しい基準や仕組みや組織を、新しいサービスや商品の開発販売によって実践的に創っていこうと考えていますが、「適当」と「時間」が重要な鍵を握っていると考えています。

ということで、今現在のヤンキーの”消費動向”を追うことは、自分にとってはまったく意味が無いということがわかりました。ひとつ明確な結論がでて、そういう点で読んでみて大変よかった一冊ですね。

ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体 (幻冬舎新書)

原田 曜平

出版年月日:2014-01-30

価格:819円

情報取得日時:2014-02-16 17:33