殉愛

百田 尚樹

出版年月日:2014-11-07

価格:1,728円

情報取得日時:2014-11-09 21:46

百田さんのTwitterをフォローしています。異色の作品を手がけたということで気になっていたので、発売当日すぐに紀伊國屋書店にいってプロローグを立ち読み。その場でAmazonをクリックしました。

なぜその場で買わないのかといえば荷物になるからと、サインが面倒だからなのですが、直後に当日テレビでダイジェストをやるのを知りました。

番組を観ると良く出来ていて、「あ〜、買うのを早まったかなぁ」と思ったのですが、翌朝本が届いて読み始めたらあっという間に引き込まれて即日読み終えてしまいました。

あらすじも粗方わかった上でも、読ませまし泣かせます。そして考えさせられました。久々に充実した「読書」ができた気がします。

この本の内容を一言でいうならば・・・、ですが、それはエピローグに百田さんご自身が一言でまとめています。その一文を読んで、この本からは、たかじんさんの生き様といったものから得られるものと、その話を本に仕上げていった百田さんの仕事の部分と、2つの部分から得られるものがあったと感じました。

単なる闘病記や暴露本の類ではないですね。なんとカテゴライズすればよいのでしょうか。モヤモヤとしているのですが、少なくとも今の自分の仕事のレベルでは、とても到達できない高いレベルでの仕事がそこにあることを理解しました。

百田さんのTwitterで、世の中どうしようもない類の人がいるんだなと思ってやりとりを見ていたのですが、そういうどうしようもない人とガチンコでやりとりしているからこそ、冷静な筆致でどうしようもない人々のことも書けるのだろうと思いました。

また、やしきたかじんさんの偉大な仕事を形成している人間の大きさや深さのようなものも、作品を通じて垣間見れた気がします。読んだあとで検索して「まとめサイト」などもいくつか見たのですが、同じ事が書いてあっても受け止める印象が全く違いますね。

口絵に、さくらさんとたかじんさんの写真が載ってますが、写真の表情をみていて、自分もこういう写真が撮れるようになりたいなと思いました。そして百聞は一見に如かずだなと。