日報を読んでいると、みんないろんなラーメン屋に行っているようです。でも、あちこちおいしいお店に行っていながら、あーおいしかったで終わっているのが残念です。アンテナ立ってないなと。
なんで流行っているラーメン屋と流行ってないラーメン屋ってあるんでしょうか。そりゃ旨いラーメンとそうでないところがあるから?なるほど。だとしたら、儲かっている社員と儲かってない社員って、やっぱり、技術が足りないから?
違うと思うんですよね。一言で言うとお客様のことを考えてないってことなんだけど、そういうと「考えてますよ!」ってみんな言うんですよ。でもやっぱりなんか違うんですよ。
例えば、仕事が大変だって言って残業するんです。炎上してて大変だって。で、この案件を乗り越えたら楽になるのでそうしたら計画通りに進みます。儲かります。って。
でも、もし仮にラーメン屋が、いま行列できて立て込んでて、それで忙しいから、ちょっと営業時間を延長するので、待ってください、空いてきたらすぐにお出ししますから!って言ったとしたら、はい、そうですか。って言うんでしょうかね。(社員はみんなおとなしいから、腹立たしくも黙って待ってそうだな・・・)。
こうなるとじゃあ経営が悪いから、人手を増やしてください。ボクはラーメン茹でるしかできないんで、どんぶりに入れるのは新しい人で、それでも足りないんで、ネギのせるのは外注でお願いします!って、真顔で言うんですよ。一応必死に考えましたよ。経営者なんで。でも、これ解決したらノーベル賞もらえるんじゃないかっていうほどの難問なんですよね。ラーメン一杯に100万円ぐらいコストかけて800円ぐらいで売ってどうやって儲けるのかなって。
さらに言えば、あんまり売れないんでじゃあ価格下げましょうっていう話にもなるんだけど、店頭で10円ラーメン!なんて売ってたら、何が入っているのか怪しくて食べられないんじゃないかって思うんですよね。普通。
それで極めつけは、最近社員みんなに言っているんだけど、具材に凝って、調理方法に凝って、それでも自信がないから作り直ししたりして、はいできました!ってお客様にお出ししたときには、肝心のスープがすっかり冷めてて不味いっていうラーメン屋。
空腹は最高の調味料って言うのに、ラーメン屋だからすぐに食べられるだろうと思って店に入ってきているだろうに、何のために商売してんだか。
という具合に、お客様の立場から考えてないし(自分の努力評価を優先している)、費用を考えていないし(自分の給料は誰のポケットからきたお金か考えてない)、手際が悪いし(何にしても仕事が遅い)、でも、問題と言ったって、たかがそれだけのことを解決すれば済む話なんじゃないのかな。単純に考えてみたら。
もし自分でラーメン屋やってたとしてって頭で考えてみてくださいよ。ほんのちょっとでも。というわけでオススメの映画を一本。
タンポポ [DVD] | |
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伊丹十三
ジェネオン エンタテインメント 2005-09-22 おすすめ平均 |
もう名作なんで説明も不要でしょうけど、「山崎努や役所広司、渡辺謙ら豪華キャストが共演した、伊丹十三監督2作品目となるコメディドラマ。客足の少ないさびれたラーメン屋を営む美しい未亡人・タンポポ。彼女に惹かれた男たちが、その店を繁盛させるために奮闘する姿をコミカルに描く。(「キネマ旬報社」データベースより)」という作品です。
劇中タンポポも、最初一生懸命ラーメン屋を切り盛りしてるんですよね。涙ぐましいぐらいに。でも、やっていることがトンチンカンだと絶対に儲からないってことを教えてくれますこの映画。見てておかしいけど、自分の仕事に当てはめて考えると笑えなくなります。ええ。
こういう例え話すると、そもそもラーメン屋とコンピュータとネット使う自分の仕事は違うから、なんて言ってちょっとも考えもしない人もいたりしますが、そういうのはうましかさんとしか言いようがないので、私は付き合いたくありませんね。儲からないし。
ちなみに、マルタイ棒ラーメンとうまかっちゃんで育ち、親不孝通りのどんづまりで浪人生活を送った私は、ラーメンといえばとんこつです。
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