がっかり力 (アフタヌーン新書 001) がっかり力 (アフタヌーン新書 001) 本田 透

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最近買った新書の多くがこの「がっかり力」をはじめとするアフタヌーン新書。

漫画雑誌は熱心に読まないので、どういう文脈でこの新書ができたのかはわかりませんが、あえて2ちゃん的な内容を書き下ろしの新書でというのは、ものすごくチャレンジャーで面白いと思いました。残念ながら中身はどれもこれも、それこそがっかりでしたが。

売れてるんでしょうか。正直なところ、ここ1年ほど、本は値段を一切見ずに大量に買っているので、買った後にこれらの新書が800円もするのに驚いています。半分仕事の資料だと思って、なおかつ財布に余裕があるから買っているわけですが、くだらないネタを購読して楽しもうと思うか800円。うーん。

本田透さんは「電波男」で知りました。面白かったので、以後新刊はチェックしています。発売当時「電波男」を読んだときはスゴイと思いましたが、昨日読み返したらそうでもなかったのは、それだけ当時の空気を絶妙に読み込んで解説していたんでしょうかね。それはそれで立派にスゴイことですが。

本書の巻末に、その「電波男」前後のがっかりな話があって、それが一番面白かったのですが、中でも編集者評が素晴らしいと思いました。

なんか、中身や表紙にあれこれ口を出すことが編集者の仕事だと勘違いしてカリカリしている人が、存外に多いんです。
違うんですよ。
編集者の仕事は、面白い本、あるいいは売れる本を作ることです。売れさえすれば、担当は寝ていてもいいんです。
いい原稿さえあがれば、担当は飲み屋でオネーチャンと騒いでいるだけでもいいんです。

仰るとおりです。元編集者としても、編集ってゲラに赤字を入れることが仕事だと思っているバカが多いと思います。サラリーマンなんだから儲け出さなきゃだめなんだってのに。でも、もうすぐ滅びると思うのでカリカリする必要もないでしょう。

がっかり力。