昨年の震災での緊急避難以来、出勤不要の職場体制を作ろうと考え試行錯誤した結果、現在のスタッフであれば、これでいけるというところまで整ったので、原則出社不要としました。

細かなルールは無いです。仕事をきちんと仕上げられるのであれば、いつどこで仕事をしていてもかまわないというただそれだけです。遠くから通勤しているものも、事務所の近所に住んでいるものもいますが、みな同じです。加えてカフェ手当も用意したので、自宅にいても事務所にいても、随時気分転換してもらってOKです。

デジカルとしては、今後は頭を使うことを仕事の本質にと考えています。今スタッフに求めるものは自分の頭で考え抜くこと。そのためには定時に出勤することも、パソコンの前に座ることも、通勤の満員電車に乗ることも本質的なことではないため、そういうストレスを減らして朝から全開で頭を絞って仕事をしてくれということです。当然、全開の頭で考えてもらうので、顧客対応やアウトプット品質には厳しいものを要求しています。

この「管理しない」と言うのは簡単ですが、実施実行する環境を作るまでは各メンバーとの信用構築に手間暇かけていますし、物理的な距離が開くということは、その分コミュニケーションをトップから濃密に維持していく努力を続けないと、組織力を活かした大きな仕事は回らないため、間違いなく私は今まで以上に大変です(笑)

しかし、こうやって現場で右往左往やって初めて動かしているという実感を持てた気がします。また、今になって初めて部下を持った(持てた)という実感です。これまでは社長と社員という形骸的な形でしか関係を持ててなかったと思います。もちろん私の力量不足という点で。

今回3名の部下には、それぞれ現場のトップとして攻略目標を一緒に考えるように設定しています。当然、私自身がそれぞれの現場の前線に立ちますし、会社全体として考えている目標の提示もしてありますが、作戦はスタッフ(参謀)としてしっかり頭絞って考えてもらうということです。

今後はそれぞれにラインとなる人員を配置する前提で事業の発展を考えているので、今後永遠に出勤不要ということではないと思います。柔軟性のある勤務体系を持つことができる(そういう経験がある)ということに価値があると思いますし、環境がコロコロ変わる方が緊張感があっていいと考えています。

今後スタッフは、それぞれ私と一緒に彼らも仕事を作って行くことになりますが、この仕事を作る(お客さんを創る=儲かる)ということを実践していくことで、本当の意味で彼らの仕事がクリエイティブなものになると考えています。

ところで、今朝は久々に朝事務所を解錠して電話番や来客にお茶を出してたりしました。いつもは古屋さんが毎朝早く事務所を解錠掃除してくれていて、永続的な事業経営には、こういう基盤部分での地道な運営部分はやはり不可欠だとも思います。

出社不要といいながら矛盾するようですが、理屈をいくらブログに書いたところで事務所を維持しているというのは外から見れば分かりやすい信用提供です。私自身も基本的に日中は出歩いていますが、そうやってフラフラと出かけていられるのも留守と金庫を守る裏方がしっかりしているからですね。

足場はしっかり、でも外への拡張は最大限に、使う部分は「足」と「頭」。そういうイメージで出勤不要だけど都内に事務所維持という方向で進めています。

着々と整ってます。