多くの編集者の皆様にご愛顧頂いているブックデザイン事業部ですが、事業内容を分化して深化させることにしました。

ご好評いただいている装丁デザイン部分と、紙面作成部分とを明確に分化させた上で後者については、デザイン=設計と明確に位置づけ、より編集よりのデザインワークをサービスしていくことにしました。

出版社であれば書籍のデザイン、一般事業会社であれば業務案内パンフレットやマニュアル類の紙面作成について、熱意ある担当者の要望に応えられるデザインサービスをと考えています。

これは電子出版をやればやるほど際だってくる、紙面レイアウトの重要性に応えるサービスと位置づけています。担当するのは入社丸5年目の玉造さん。彼は入社以来、超ハードワークな社風に耐えガッツを見せ続けてくれました。彼ならば一人で任せてももう大丈夫という判断で、最初は小さいかもしれないけれども、好きなようにやって欲しい。そのための環境は社長として整えるという約束でスタートしました。

スタートしたけれども、そこはやっぱり心配になってあれこれ口出しをしてしまう、なんだかんだで甘い社長でした。任せるといって任し切れていない、任せる意味がわかっていなかったように思います。今日までは。

方針を示しここまでは到達して欲しいという目標は設定した上で(つまり決定はした上で)、その実行部分については任せる、相談があれば答えるが、細々としたことは完全に任せきることが大切です。

外野から聞こえてくるノイズに惑わされ、心配になってついつい口出しをしてしまう(転ぶ前に手をさしのべてしまう)、これは本当に悪い癖だと自覚しました。一人前として働いて欲しいならば、一人前のように接し、一人前の待遇で処遇しなければならないです。

自省するとともに、そういうフェーズに到達したことを今はまずは喜んでいます。一人前に活躍する人材を流出させないようにする経営手腕が問われるフェーズです。

このエディトリアル事業部の創設とともに、装丁デザイン事業の方も事業革新を進めています。こちらはサービス対応能力の拡大とともに担当者の負担軽減ができる「しくみ」を作りました。現行の品質を下げることなくサービス対応数を増やすにはどうすればよいのか? それを考えて実行しています。これによって生まれる時間の余裕を活かして、萩原さんには新規業態開発に着手してもらいました。

電子出版の事業の促進で、イノベーション脳が活性化しているおかげか、現行事業も変革のアイデアが尽きません。