前沢先生の肝煎りで立ち上げました。当社は粗利率が非常に高く、そのような業態で会社を発展拡大するには、単純に仕事の数を増やすべきという判断です。

スタートとゴールが重要ですが、まずは経営計数をさらに細分化し、企画編集、制作、デザイン、メディアの4部門ごとに完全に見える化。どの部署が儲けていて、どこが赤字を作っているのかが明確にできるようにしました。

ゴールは一人あたり生産高の目標値達成なのですが、それを社員それぞれが無意識に実践できる職場と仕組みをつくるのが本当のゴールです。生産性の追求なので闇雲に売上を積み上げても意味がありませんが、まだメンバーは売上を積み上げることしか意識がありません。はがゆいですが、ここはメンバーそれぞれが試行錯誤し、気づいてもらうしかないと考えていて、今は考える部分から任せています。

私も萩原も、春先に相当な危機を迎えながら結果としてV字回復して黒字を達成したという自負があるので、ちょっと気を許すと甘い仕事になるので若干厳しめに、かといって、そんな簡単に潰れないから、彼らに積極的にチャレンジさせながらというスタンスで、将来への思いを込めて中堅スタッフと実行していくつもりです。

当事者にとっては強烈なプレッシャーだと思いますが、そもそもきちんと仕事ができていない人(部門)と組みたいと思う人は世にいないわけで、唯一その成果を公平に評価できるのが収益なわけですから、その成果を確実に出していって広く社内外で評価される人材になってもらいたいと考えています(そういう年齢だしね)。

売上拡大というと「新規開拓」ということで、見ていると新しいこと(営業)をするには、今やっていることを減らす、つまり効率的に仕事をしようとしがちです。しかしながら、これは確実に失敗します。拡大は、すでにいる得意先を減らさずに新しい顧客を作る以外に方法はなく。そうなると通常の倍以上努力しないと絶対に拡大は見込めないのですが、まだそこまで思いは至っていないようです。

こういった効果を得る仕事をするためには、つまりハードワークするには、唯一、自ら仕事を楽しくするしか方法はないです。これ気づいている人は最初からわかっているのですが、働かされていると思っている人はいつまでたってもその思いから脱却できないみたいです。なんとかその殻を破れるような気づきを与えられればといま考えています。

今日お会いした映像制作会社の社長さんから(そこは元気のいい会社を紹介するビデオを作ってる会社なんですが)、「低賃金、働き放題」と笑っているような会社は、この不況下でもしっかり伸びているという話を伺いました。

低賃金はともかくとして、「働き放題」というとらえ方になるほどなと感じました。やってもやっても飽きないゲームのような、そういう会社にするのが一番です。そういった思いを少しでも増やしてもらおうと、いろいろなプロジェクト(サービス開発から職場改善まで様々)を平行して進めていって、少しでも社員の間で思いを共有できる機会を増やしていこうと考えています。

このように複数のことを同時並行に進めるのは、これまでのんびりやってきた人にはかなり堪えているみたいですが、いまは「仕事は遅いが正確にできる」が評価されない時代です。Amazonだって今日注文して今日来ないとどうかという人もいるぐらいですから。

だから「仕事は速く正確にできる」が今の時代の絶対条件だろうと思えば、ここは厳しくマイペースにはやらせないつもりです。また、このことは柳井社長のいう「早く失敗して早く考える」ことにも通じるものがあると考えています。

ということで「遅い」ということは、それだけですでに失敗が予定されているのは間違いないので、これを楽しく減らす方法を考え中です。