期末まで10日ほど残していますが、早々と今期決算の試算を終えました。月次決算を徹底しているのでこういうことは早いのです。さっさと税金を計算してとっとと払う。税金をしっかり支払う前提で経営する。永続的に儲かる会社の秘訣だと思います。

今期は売上経常利益ともに期首の目標通りの着地で、その見通しがついた当初は喜んでいたのですが、見方を変えれば期首の目標設定が甘かったともいえるわけで、細心を通り越して小心になっているかもしれないと、ここ5年の決算前後のエントリーを読み返して確認してみました。

5期 2008年9月11日「決算」
  まだまだ余裕

6期 2009年7月27日「「甘い」という言葉から卒業します」
 弱含みな施策で若干売上が落ちる

7期 2010年8月2日「社長交代」
 劣勢挽回にとSEIHA開発に着手するも頓挫。はじめて赤字転落

8期 2011年8月18日「お盆休みの合間に考えていること」
 開発が進まず満身創痍状態に震災のダブルパンチで出直しを決意。大幅赤字決算

9期 2012年8月1日「明日から10期」
 売上を激減させるも執念の黒字化

そしてこの10期では体制の立て直しを完了させ、具体的には売上を回復させた上で、収益性を徹底的に改善しました。

創業から5期までは想定以上に上手くいってしまって、恐る恐るの弱腰経営だったということは以前にも振り返ったとおりですが、7期に落ち込み始めたものを挽回すべく一気呵成にと蛮勇を奮ってしまったことが、今に至る誤りの発端です。

数字を追う限り、実態としては本当はそんなに悪くなかったのですが、とにかく当時は凄く成功を焦っていました。加えてネットに執心すればするほどその焦りが加速し、最後は一体何のために経営していたのか、完全に自分を見失う寸前でしたね。

ネットとリアルと、その狭間で懊悩して再びリアルに戻ってきて結果を出せるようになって、始めて何かを握れたように感じます。

今回、前沢参与から「経営が維持できる」ということと「正常な経営をする」ということの間には天と地の差があるという言葉を頂きましたが、それが心底腑に落ちると同時に、この5年を経ていまの状況に導いていたのはまさに自分自身ということにも気付きました。

そこで、来期に向けて自分の中にあった「心の金額の桁」を1つあげることにしました。心の金額とは、そんなに稼げないという心理的な制約ですね。

実体経済(といっても零細企業経営者から見える現実ということ)からは、これからも厳しい経済状況が続くと予想していますが、私自身は一足先にスクラップ&ビルドを追え、社員の働き方も事業収益モデルも、その厳しい状況に対応できるように刷新できていると考えています。

ここからはその延長線上で、何年後にどうなっていて、そこから現在はどこまで達成できていいる、という本来あるべき事業経営の道を辿ります。

経営者何年目と積み上げで数えるのもこの10年目で終了です。